一目で分かる、未来と過去を見て予測する「一目均衡表」

今回は、テクニカル分析の指標「一目均衡表」をご紹介します。

読みは「いちもくきんこうひょう」です。
日本人が考案した指標で海外でもichimokuと呼ばれています。

レートやその平均値を未来や過去にずらして、
線や雲を描画し、
売買の判断に使用するのが特徴です。

形が雲のように見えるため、
通称「雲」と呼ばれます。

動画では、
トレーディングビューを使って
わかりやすく解説しています。

トレーディングビューを開いて、
実践しながらご覧になってください。

※トレーディングビューの使い方はこちらのページで学べます

それでは動画を見ながら学んで行きましょう。



 

少しボリュームがありますので、
動画を前半・後半2つに分けています。
※後半の動画は本記事の中程にあります。
 

前半の動画では各種ラインの見方を説明します。

トレーディングビューの画面上部にある
「インジケーター」をクリックして、
小窓を表示させます。

検索から「ichimoku」とアルファベットで入力すると
「一目雲」という名前でヒットします。
(※2017年10月現在では日本語で検索ヒットしません)

こちらをクリックするとTadingViewに反映します。

一目均衡表の各種ラインの見方

各ラインの紹介です。
 

  • 転換線(動画では青色)
  • 基準線(動画では茶色)
  • 遅行スパン(動画では薄い緑色)
  • 先行スパン1(動画では濃い緑色)
  • 先行スパン2(動画では赤色)

 
 

これが一目均衡表の基本ラインです。
言葉も覚えておきましょう。

転換線・基準線とローソク足の関係

ローソク足の下に転換線があり、
さらにその下に基準線が表示されている。
このときは上昇傾向にあります。

一方、基準線の下に転換線、
さらに転換線の下にロウソク足がある場合は、
下降傾向にあります。

 

遅行スパン

実際のチャートから26日後ろを描くのが
遅行スパンです。

遅行スパンがローソク足より上側にあるときは
上昇トレンドであり、まだ下降しないと考えられます。

遅行スパンがローソク足の中に入っていった時は
これ以降に下がっていくと予測することができる。

遅行スパンは現在のチャートの位置から
26日前を描くため、
26日前の位置をチェックして、未来を予測するのに役立ちます。

こちらの図では26日前に
遅行スパンがローソク足を左から右に抜けて
遅行スパンがローソク足の下に来ています。

つまり現地点以降に下降すると予測ができるわけです。
 

先行スパン1と先行スパン2

実際のチャートから26日(当日含む)後に描かれるのが先行スパンです。

  • 先行スパン1・・・基準線と転換線の中間値を、当日を含む26日先に記入
  • 先行スパン2・・・当日を含む52日間の最高値と最安値の平均値を、当日を含む26日先に記入

ここでは先行スパン1と先行スパン2の間にできる雲について掘り下げていきます。

シンプル言うと、
「ローソク足が雲を上に抜けると上昇トレンド」
「ローソク足が雲を下に抜けると下降トレンド」
となります。

また、雲は抵抗線のような役割があります。
雲の上側にぶつかっては反発し、雲を抜けないことがあります。

このようにどこまで下がるのか?
の判断に活用することができるのです。

雲の上にチャートがあり、雲に向かって下降しているとき、
まずは雲の上側で反発するかもしれない、と予測し、
それを抜けてしまった場合は、雲の下側で反発すると予測するのです。

ラインの見方は以上です。

続いて一目均衡表の解説「後半」へ進みましょう。
後半は三大理論について解説しています。
こちらの動画をご覧ください。


 

三大理論

三大理論はこちらです。

  • 時間論
  • 値幅観測論
  • 波動論

それぞれ見ていきましょう。

時間論

時間論は、シンプルに言うと
時間によって相場の転換点を予測するための考え方です。

基本的な数字は単純基本数値といって、

  • 9
  • 17
  • 26

ある地点からこの日数で変化があると、予測するのです。
ピッタリの数値になることは少ないため
多少前後も見るようにしましょう。

基本の数値以外が当てはまる場合もあります。
複合基本数値である、
33、42、65、76、129、172も参考にしながら予測していきましょう。

値幅観測論

値幅観測論とはチャートの形からどこまで上がって反転するのかを予測するものです。
大きく4つの形があります。

  • V計算値
  • N計算値
  • E計算値
  • NT計算値

V計算値

V計算値は、上がってから下がった後、戻り分の2倍さらにトレンド方向に動くというイメージです。
 
N計算値

N計算値は、上がってから下がった後、1回目の上がり幅と同じ幅まで上がるというイメージです。
 
E計算値

E計算値は、上がって下がり、最終的に最初の波の2倍の高さまで到達するというイメージです。
 
N計算値

NT計算値は、上がってから下がり、最終的に最初の波の戻りの2倍の高さまで到達するというイメージです。

値幅観測論は計算式よりも
図のイメージを頭に入れておけばいいと思います。
また、下降トレンドの時は180度逆のかたちで予測をたてることができます。

波動論

波動論は、波形のパターンによって
相場を分析していこうというものです。

基本の形はこの3つです。

  • I波動・・・上げ
  • V波動・・・下げ→上げ
  • N波動・・・上げ→下げ→上げ

基本形以外にも、変形型の波形パターンもあります。
それがP波動とN波動です。

  • P波動・・・徐々に値幅を狭めながら上下にジグザグと動く波動
  • Y波動・・・徐々に値幅を広げながら上下にジグザグと動く波動

チャートの中で形を見つけて、予測に活用していきましょう。

 

一目均衡表まとめ

今回の説明では1日足で説明をしてきました。
まずは基本の日足で一目均衡表に慣れていってください。

通貨によって、1日足以外にも4時間足にするなど、
色々試してみると良いと思います。

初めは難しいかもしれませんが、
動画を何度も見返して、
自分のものにしてくださいね。

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